過酷な勤務時間
過酷と言われる看護師の仕事ですが、
ここでは勤務時間を例にあげながら、どの程度過酷なのかみていきましょう。
24時間戦う過酷な看護師の仕事
看護師の就職先として主となるのは病院。入院患者を抱え、24時間体制で人員配置をしなければならないため、看護師の勤務形態も他の職業とは異なり、過酷だと言われています。
病院によって異なりますが、通常は2交代制か3交代制でシフトを組まれていることがほとんど。現在、3交代制を導入している病院のほうが多い傾向にあり、およそ7割が3交代制とされています。
ほとんどの方が、転職経験者でなければ、自分の働いている職場以外のことは分かりませんので、ここで簡単に比較してみたいと思います。
【2交代制】
2交代制では24時間を2分割し、日勤と夜勤に勤務時間を分けます。計算上は12時間労働ということになりますが、実際には当直が16時間、それ以外が8時間というふうに時間が変則されてシフトが組まれます。2交代制のほうが休日が増えるため、看護師の中には2交代制を希望する人もいるそうです。
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●メリット
・日勤か夜勤だけなので、気持ちの切り替えがしやすい。
・連休を取りやすい。
・夜勤明けからの休日にはゆっくりできる。
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●デメリット
・長時間の拘束時間により、体力が必要とされる。
・設備が整っていない場合、仮眠場所の確保がされていないことも。
【3交代制】
24時間を3分割し、日勤と準夜勤、深夜勤に分けてシフトを組む方法です。
●3交代制の具体例
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日勤
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準夜勤
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深夜勤
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●メリット
・夜間の勤務時間が短いため、精神的負担が少ない。
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●デメリット
・深夜の通勤時間となるため、安全面で不安の声も。
時間外に働くのは当たり前!?
職場や、診療科目によっても違うため、あくまでも参考なのですが、2交代制、3交代制のいずれも申し送りがあるため、勤務時間の開始と終了が30分ほど重なっています。
この申し送りですが、新人の場合には30分で済むことはなく、何時間も前に出勤したり、帰る時刻も遅くなりがちのようです。
また、インシデントレポートの作成にも時間がかかるため、夜勤あけでもお昼前に帰宅するなんて話も耳にします。
女性の職場としては、まさしく過酷そのもの。想像以上の拘束時間となっていますね。
ここで、同じ夜勤の職業として、警備員のシフト例を見てみましょう。
●参考)警備員の勤務形態
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日勤
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夜勤
警備員の場合は病床を抱えた病院のように、必ずしも24時間体制であるとは限りません。見回りの必要がない時間帯もあれば、看護師ほど仕事量もないため、空いている時間があるなどシフトの組まれ方も緩やかです。
看護師は患者さんの命を預かる仕事。
集中力を欠かさず、急変した時に臨機応変に対応することが求められます。
労働時間の観点からは、3交代制を取らなければならないほどキツイにも関わらず、子持ちのママさんナースなど、時間に制約がある人達からは、2交代制の需要が高いようですね。特に、夜勤明けに学校行事に参加できるなどのメリットを感じる方も多いみたいです。